KIRINの早期退職制度に思う、組織力強化方法

Pocket

キリンビールが早期退職を募るらしい。今週発売の週間ダイヤモンドの記事で読んだ。
なんとも羨ましい限りだ。
従業員ではなく、企業のことだ。
そうでもしなければ辞めたくない会社を作り上げたことはすごい事だと思う。
ちなみにキリンホールディングスは2018年、本麒麟の絶好調などで2018年12月決算では最高益をたたき出しており、決して決算対策のための後ろ向きなリストラではない。

今回早期退職の募集対象は45歳以上の管理職社員とのこと。
対象はバブル世代のようだ。

バブル期から氷河期になり、採用枠は大幅に縮小された。
ここで会社の人口ピラミッドは完全に崩壊したわけだが、それはある意味仕方のない事。 20年先を見越して採用するなど不可能なのだから、その時の社会情勢や人事施策にあった採用人数になる。
そりゃ、時がたてば人員の余剰や枯渇は発生するのも当たり前だ。
それを時代に合わせてどのようにしなやかに適合させるかが肝要なのだろう。

早期退職というと、優秀な人から辞めていくような印象もあるが、一概にそうとは言えないのではないかと思う。
なぜなら、優秀な人は早期退職の公募が無くても勝手に辞めていくから。
優秀な人が辞めて必ずしも成功するとは限らないのだが、やりたいことが明確で、行動力がある人は自分でタイミングを見計らって飛び出す傾向があるように思う。

そりゃ、自分のタイミングと企業の募集タイミングが合致したラッキーな人もいるだろうが、ごく一部ではないか。
背中を押されなきゃ辞められないのでは、勘違いして飛び出した、と結果論で言われてもしょうがない気がする。

企業に残ると決めた人は、辞める気のない超優秀な人と、辞められない普通の人のコントラストが今よりはっきりするだろう。そうなればなおのこと、企業としては人材活用しやすくなり、企業全体の機動力が増す。

中小企業においては、ここまで極端な問題は抱えないと思われる。経験を積んだベテランと、野心に燃える若手の特性を活かした登用を考えればよい。キリンビールが苦労して、時間かけて、お金払って筋肉質にしようとしている組織体系に、結果になっていると思えば動きも軽やかになるのではないか。
今いる様々な年代の社員が利益をたたき出せる組織になったら、それがエンゲージメントなんじゃないかな、と思ったので忘れないように記しておく

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA